TABA – TAMAGAWA ALL BREWERIES ALLIANCE

丹波山村の狼信仰を大切にし、登山口近くに拠点を構える

2024.9.11 INTERVIEW

電子機器を扱う会社に勤めていたころ、仕事でアメリカ・ロサンゼルスに2年ほど在住していた園部英生氏。マイクロブルワリーに触れ、「ビールはつくることができる」という気づきを得る。帰国後、日本でアメリカや日本のホッピーなクラフトビールにハマり、ビールづくりを決意。会社を退職し2022年より開業準備を始めて2023年9月に提供を開始した。

雲取山の登山口近く、JR奥多摩駅から鴨沢西もしくは丹波山村役場行きのバスに乗り継ぎ、鴨沢停留所から徒歩1分の場所にあるのがWOLVES BREWINGだ。

自身が好きな登山や釣りなどのアウトドアとかけあわせるべく、東京都西部で醸造所を開設できる場所を探し、雲取山の登山口に醸造施設も導入できる古民家を見つけ改築して、醸造所兼タップルームをつくった。

醸造所の名前である「WOLVES」は、醸造所のある丹波山村に残る狼信仰がベースになっており、地域文化やコミュニティとの繋がりを大切にしていきたいとの思いから名付けられた。ロゴはオーストラリア人の友人がデザイン。狼信仰にまつわる神社のお札が元となり、二匹の狼、麦の穂、奥多摩湖の湖面、そして全体の形は山をモチーフにしている。

タップルームは土間のテーブル4席、ソファ4名席の全8席。雲取山の登山口が目と鼻の先にあり、登山帰りの方が靴のままでも入店してもらえるよう土間席を設置している。

醸造設備は120リットルタンクが4基。アメリカの醸造メーカーのものを使用しており、発酵タンク内にセンサーを入れ、スマホのアプリで麦汁の糖の比重を測る装置を使用している。

ビールづくりのコンセプトはふたつ。ビールの名前にアウトドアに関連した名前を付けていること。もうひとつは、料理に合わせたくなるビールづくりをしていることだ。

看板ビールの「FIRST TREK IPA」は、ドライホップなのでホップも香り高くフルーティーだが、すっきりとしていてごくごくと飲むことができ、お肉や揚げ物と合わせたくなる味わい。IBUは65と強めのため、口の中をすっきりとさせてくれる。

「ワインの場合、『このお肉ならこのワイン』などと想像できますが、ビールではまだあまりない。そんな状況を打破したいと思って、料理と合わせてビールを飲んでもらう文化を育んでいきたい」と園部さんは言う。さまざまなバックボーンを感じながら、今日も山の麓で緻密に計算されたビールがつくられている。

Wolves Brewing

販売店・飲食店

  • Wolves Brewing

    山梨県北都留郡丹波山村4903-7 Google Map

    西東京バス 鴨沢停留所から徒歩1分

    0428-85-8232

    10:30~17:00(土・日・祝)
    定休日 月~金曜

  • Google Map

RECOMMENDこのブルワリーのおすすめを飲んでみよう

  • First Trek IPA

    ドライホップなのでホップの香りは強い。全体的にフルーティー。ごくごく飲めてクリスピー。ペアリングはお肉や揚げ物と合わせやすい。IBUも強めなので、脂っこくなった口をすっきりさせてくれるビール。

  • Base Camp Hazy IPA

    ボディはあるがキレはなく、やわらかい味わい。苦みが少なく飲みやすい。Double Dry Hoppingなのでトロピカルフルーツのような香り。昼下がりにチーズとナッツでまったりと飲んでほしいビール。ピザなどのチーズ系は合う。甘すぎず、ごくごくと飲める。食事と合わせたくなるフルボディのヘイジーIPA。

  • First Trek IPA

    ドライホップなのでホップの香りは強い。全体的にフルーティー。ごくごく飲めてクリスピー。ペアリングはお肉や揚げ物と合わせやすい。IBUも強めなので、脂っこくなった口をすっきりさせてくれるビール。

  • Base Camp Hazy IPA

    ボディはあるがキレはなく、やわらかい味わい。苦みが少なく飲みやすい。Double Dry Hoppingなのでトロピカルフルーツのような香り。昼下がりにチーズとナッツでまったりと飲んでほしいビール。ピザなどのチーズ系は合う。甘すぎず、ごくごくと飲める。食事と合わせたくなるフルボディのヘイジーIPA。