人々が行き交う街の憩いの場で
2022.10.8 INTERVIEW
「街の憩いの場にしたい」というコンセプトのもと、ビール造りをする醸造家の安川雅志氏。ガラス張りの醸造所は何より信頼感があると同時に、人々が行き交う場のひとつの風景として溶け込んでいる。クラシカルなビアスタイルを現代風にアレンジすることを心がけ造られるビールは、畑で採れた野菜や提供されているおつまみとも合う味わいだ。
田園都市線高津駅から徒歩3分、田園都市線・大井町線溝の口駅/JR南武線武蔵溝ノ口駅から徒歩7分の場所に位置するみぞのくち醸造所。
飲食事業を展開する株式会社ローカルダイニングが、コロナで飲食店に不況が続く中、「楽しいことをして飲食店を盛り上げたい!」という想いで2022年5月にオープンしたブルワリー&タップルームだ。
「街の憩いの場にしたい」というコンセプトのもと、地域の人に寄り添うことを考え運営しているということば通り、同じ建物の中にはダンススタジオやコワーキングスペースもあり、「ビールを飲む」目的以外に訪れた人もお店を行き交う。
子供がダンスの練習をしている様子を眺めながら、夫婦でビールを飲んで待つ様子もよく見られる光景なのだそう。もともとビールを飲む予定で訪れたわけではない人も、休憩がてらビールを飲んだり、カフェメニューも充実しているのでお茶を楽しんだりと、まさに「地域の人々の憩いの場」が体現されている。 醸造施設はタンクが5つ(1タンク600リットル)。タップルームに併設され、ガラス張りになっているため、醸造の際にはその様子をライブで見ることができる。みぞのくち醸造所の「の」のロゴも、この醸造所のガラス張りをイメージしている。
ビール造りのコンセプトは、クラシカルなビアスタイルを現代風にアレンジすることを心掛け、ビールを飲みなれていない方から、ギークの方まで楽しめるものを目指している。
フラッグシップの「ペールエール」は、飲む前からホップのガツンとした香りを感じるビール。醸造家の安川雅志氏が「最初の1杯として飲みやすいよう、クセやコクを削りに削った」という通り、非常にスッキリとしていて、鋭いキレのある味わいは、1杯目にぜひ選んでほしいビールだ。
また、ビール造りにおいて「香り」を重要視し、ホップの使い方にもこだわっている。みぞのくち醸造所がある高津区は柑橘類が特産物として有名で、さらに神奈川としてみても特産物が多い地域。そういった特産物を使ったビールも今後造っていきたいという構想もあるようだ。
自社の畑があり、育った野菜を実際に使ったおつまみもメニューに並ぶ。また、系列店のパン屋がみぞのくち醸造所のビール造りで出る麦芽カスでパンを作っていたりなど、飲食店を運営してきた強みも反映されている。 お客さんの声に寄り添い、楽しめる空間づくりは、ビール造りにも採用されている。様々な地域の人や物が行き交うこの場所は、地域の人が気兼ねなく足を運べる憩いの場だ。
みぞのくち醸造所
販売店・飲食店
-
みぞのくち醸造所
神奈川県川崎市高津区溝口3-2-5 Google Map
高津駅から徒歩3分
080-3722-0423
営業時間 11:00~23:00
定休日 不定休
RECOMMENDこのブルワリーのおすすめを飲んでみよう
-
ペールエール
ブルワー安川さんが「最初の1杯として飲みやすいよう、クセやコクを削りに削った」という通り、すっごくスッキリしていて鋭いキレが!ホップの苦い香りが飲む前からガツンとするので、ジャンキーな食事と相性良さそう。
-
Hazy IPA
ジューシーという言葉がピッタリ!一口飲むとフルーティ感が爆発。でも甘すぎず、ゴクゴク飲めちゃいます。アルコール度数もそこまで高くないので、アルコールに慣れていない人にもおすすめ。